今後、新しい私評は、 烏丸の「くるくる回転図書館 公園通り分館」 にてアップすることにしました。 ひまじんネットには大変お世話になりましたし、 楽しませていただきました。 その機能も昨今のブログに劣るとは思わないのですが、 残念なことに新しい書き込みがなされると、 古い書き込みのURLが少しずつずれていってしまいます。 最近も、せっかく見知らぬ方がコミック評にリンクを張っていただいたのに、 しばらくしてそれがずれてしまうということが起こってしまいました。 こちらはこのまま置いておきます。 よろしかったら新しいブログでまたお会いしましょう。 |
目次 | (総目次) [次の10件を表示] 表紙 |
2001-12-24 本の中の迷画たち 『殉教カテリナ車輪』 飛鳥部 勝則 / 創元推理文庫 |
2001-12-24 本の中の迷画たち 『殉教カテリナ車輪』 飛鳥部 勝則 / 創元推理文庫 | |
【店長はああ見えて画家志望だったんですよ】 ← 作者の「画家」に対する思い入れがよくわかる |
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めりーくりすます,フィー子さま。イヴくらい,もう少しオシャレで夢のある本を取り上げればよいものを,気のきかないカラス,毎度のごとくでございます。とほ。 / 烏丸 ( 2001-12-24 18:59 ) なるほど、その落差を味わうためですか(笑)。それにしても烏丸さんのタマラナイたとえが凄いですね。もうこの文章読んでるだけで胸がいっぱいでご馳走様でしたーという感じです。 / フィー子 ( 2001-12-24 16:22 ) |
2001-12-19 [非書評] 文庫とはいえ表紙は顔,顔は命 | |
そんなにこき下ろすのならいったいどうして安達千夏『あなたがほしい je te veux』を取り上げたのか,いや,そもそもそんなに悪しざまに言うならなぜ「すばる文学賞」作品を手に取ったりしたのか,ということだが,これにはそれなりに理由がある。 |
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フィー子さま,触った手応えやインクの匂いで選ぶ本,というのは,なんというのでしょう,最高の贅沢のような気がします。そういう本も十年もすれば埃をかぶってしまうわけですが,その中からまた思い入れが積み重なっていく本もあります。 / 烏丸 ( 2001-12-24 20:33 ) ほんとにそっくりですね。きっと編集者は知らなかったのではないですかね。表紙や触った感触で惹かれてしまう本ってあります。やっぱり大切ですよね、表紙って。 / フィー子 ( 2001-12-24 16:19 ) Hideyさま,どうもー。ここしばらく,「酷評」が続いて,作者の方々には心苦しく思っています。別に,ひどい本にばかり当たっているわけではないのですが,いい本,いい作家はすでに何度か取り上げていて,何か新しい切り口でもないと取り上げられませんので,どうしても,罵倒三昧になってしまうんですね。困った。 / 烏丸 ( 2001-12-24 13:11 ) Fruit of Sand☆さま,いらっしゃいませ。ちなみに,この本は「ジャケット買い」したわけではありません。澁澤や巖谷や種村など,著者買いのほうでございます。 / 烏丸 ( 2001-12-24 13:11 ) つっこみをする機会がありませんでしたが、毎回とても楽しみに読ませていただいています。今も忙しいですが、日本での仕事も結構忙しかったため、「はずれ」の多い現代の作家の本はついぞ読まず、同じ作家の本ばかり読むようになってしまいました。烏丸さんの書評は大変参考になります。今後も活用させていただいて、よい本を読む機会を作りたいと思います。 / Hidey ( 2001-12-22 22:52 ) なんと美しい装丁でしょう。このページ。わたくしもいわゆる「ジャケット買い」はよく致します。 / Fruit of Sand☆ ( 2001-12-22 10:29 ) ところで,レオノール・フィニ(Leonor Fini)ってどうしちゃったのだろう。いや,どうしちゃったって言い方はおかしいが,なぜこんなにメディアから消えてしまったのだろう。Webで検索しても,なかなかよい画像ファイルが得られないし。 / 烏丸 ( 2001-12-20 01:15 ) ところで,このポール・デルヴォーという画家だが,1897年生まれ,1994年没。つまり,キリコやマグリッドと同じ時代にシュルレアリストとして活躍しながら,100歳近くまで生きたわけで……彼の作品が著作権フリーになるのは,まだこの後40数年も未来なのである。いやはや。 / 烏丸 ( 2001-12-20 01:14 ) |
2001-12-17 粘土造りの少女マンガ 『あなたがほしい je te veux』 安達千夏 / 集英社文庫 | |
【端的に言えば,彼女をこの腕に抱きたいということだった】 |
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2001-12-16 ぐりぐりと《精神世界》に抜いたり差したり 『コンセント』 田口ランディ / 幻冬舎文庫 | |
【もうすでに腐りかけています。人間の形をしていませんよ】 |
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逆に,パオラさまがこの本から読み取った「いままで誰も言語化しなかったこと」はいったい何だったのでしょう。カラスには「ときどき誰かによって言語化されてきたこと」のバリエーションとしてしか読み取れなかったんですよ……(もっとも,じゃあ,誰が言語化したの? とか聞かれると,困ってしまいますが。ユングでもないでしょうし。ブルトンの「通底器」のほうが近いのかなぁ)。 / 烏丸 ( 2002-01-10 02:37 ) パオラさま,いらっしゃいませ。本というものは,それぞれの者が主観的に読めばよいものですから,評価や好き嫌いは人によって異なって当然と思います。この本のように売れた,つまりたくさんの人が反応した本が,(商業的に成功した,しないとは別に)多くの人に何かを伝えたのは,間違いない事実ですし。単にカラスが今ほしいものとは違ってた,だからほしいときなら気にならない程度のことがアラに見えた,といったところでしょうか。 / 烏丸 ( 2002-01-10 02:35 ) はじめまして。私もつい最近読んだのですが、鳥丸さんが気にしてらっしゃる点は私はほとんど気になりませんでした。むしろ、いままで誰も言語化しなかったことを可能にしてくれて、そのことをとてもありがたく思いました。私はとても主観的な読み方しかできないので、こんな感想になってしまうのですか。ランディさんの「癒し」の答え(従来の手ぬるいものではなく)が見つかることを強く願います。 / パオラ(ヒラノ改め) ( 2002-01-08 03:05 ) ふのりさま,読み物としてはたいへんわくわくしながら読めたので,本私評は少し厳しすぎるように自分でも思います。少なくとも,ここしばらく,これだけ先の展開を読めず,展開にびっくりしつつ読めた本はそうそうありませんでしたし。文体的には「どこまでわざとなのだろう?」とも思います。 / 烏丸 ( 2001-12-19 00:47 ) こんにちは。ハハハ、相変わらず手厳しくていらっしゃる。私も読んでみましたが、霊や幻覚といった純粋に主観的な経験については、ここまではっきりと説明されない方が面白いような気がしました。もう少し読者に委ねられる部分があってもよいかなと。とはいえ、謎解きとしてはこれくらい明らかにされないとストレスを感じる読者も多いでしょうから、好みの問題かもしれませんが。 / ふのり ( 2001-12-18 00:00 ) |
2001-12-10 『今昔続百鬼 雲』 京極夏彦 / 講談社ノベルス | |
【思い出すだに馬鹿である】 |
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……かもしれませんし,そうはならないかもしれません。というのは,どうも,ファンというものは,それが「よいもの」だからつく,ついてくる,とは限らないようだからです。 / 烏丸 ( 2001-12-16 21:28 ) これでもし「オンモラキ」がトホホだったら大量の京極ファンが離れるかもしれませんね。 / カエル ( 2001-12-16 17:26 ) あややさま,「ちょっとした偶然が2人の運命を音を立てて変えていく」ドラマならいいのですが,決着のほうに偶然をもってこられたらリモコンを投げつけます,はい。 / 烏丸 ( 2001-12-16 01:13 ) 「偶然」がハバをきかすドラマも然り・・。 / あやや ( 2001-12-14 19:57 ) |
2001-12-05 『仮面の忍者 赤影』(全2巻) 横山光輝 / 秋田文庫 | |
【フフフだいたんふてきなやつだな】
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(それにしても……『怪獣マリンコング』や『怪獣王子』,アニメでは『遊星仮面』の最終回が気になる……いやただの独り言ですが) / 烏丸 ( 2001-12-06 01:55 ) 実写版の『仮面の忍者 赤影』と同じ1967年には『キャプテンウルトラ』『怪獣王子』『ジャイアントロボ』が放映されていました。ウルトラシリーズとはちょっと異質な,なんともいえぬ特撮のチープさがたまりません。 / 烏丸 ( 2001-12-06 01:49 ) とはいうものの、「忍びの者」的リアリティは本当の忍術者ではない、というのが初見良昭さんあたりの意見のようですな。 / あめんほてっぷ ( 2001-12-06 01:11 ) テレビ版・青影くんの「がってんがってん、しょ〜うち」のマネを良くやってました(笑) / たけ坊 ( 2001-12-05 19:15 ) 横山光輝は、私の世代にとって、実に偉大な思い出を残してくれています。 / 綾丸 ( 2001-12-05 12:54 ) 忍者と聞いて思い浮かぶのは「忍びの者」!です。リアリティを追求した作品の方がスキかな。安藤君の「赤影」はビデオで見ることにします。。 / ぽん ( 2001-12-05 10:38 ) 実写版、小さい頃よく見た覚えがあります。赤影のマスク越しにもわかるいい男振りを楽しみにチャンネルを合わせて(ああ、この表現!)いました。幻妖斎?だったでしょうか?敵役の「天津敏」の顔が怖かった。。昔の悪役はインパクトありましたねえ。 / akemi ( 2001-12-05 07:41 ) |
2001-11-27 [非書評] ハリー・ポッター | |
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とりあえず,今日のBGMはジョージ・ハリスンのベストをオートリピート。too much / 烏丸 ( 2001-12-01 03:19 ) なるほど,すると国際的なハリー・ポッターファンが,コスモポッタリアン。とかいううちに,いよいよ本日封切りですね。 / 烏丸 ( 2001-12-01 01:15 ) ハリーポッターファンのことを「ポッタリアン」っていうそうです。これじゃまるで「ボッタクリ」みたいでなんかいや・・・ / Fruit of Sand☆お初です ( 2001-11-29 12:42 ) |
2001-11-25 キレてみせるばかりが芸でもあるまいに 『西原理恵子の人生一年生』 小学館 | |
【白夜は帰っていいから 竹は帰っていいから】 |
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そして,↓のほうでは「大手がそろって彼女を捨てないと」なんて書きながら,でも,最初から手にしてなかった欠乏感と,いったん手にしてからの喪失感ではまたまるで違うものだろうな,と思ったりもします。あと,悪いのは彼女に仕事を依頼する編集者の依頼の仕方,内容なのかもしれません。最近は,『鳥頭紀行』のように,サイバラ本人が主人公というパターンが大半で,そのほうが売れるのかもしれませんが,もう少し「創作」系を交えるべきではないかと考えるのですが。 / 烏丸 ( 2001-12-04 01:03 ) ヒラノさま,いらっしゃいませ。作家,芸術家の全部にこの「不足」論をあてはめる必要はないと思います。ぜんぜんそういう印象のない,でも優れた作家,芸術家だってあれこれいると思いますし。ただ,西原理恵子の場合,コンプレックスや欠乏感が非常に大きな「動機」や「素材」になっていたのではないでしょうか。だとすると,長年やってきた名声,結婚などが作家活動の足かせになる可能性は否定できません。 / 烏丸 ( 2001-12-04 00:59 ) はじめまして。そう考えると、作家とは不幸であり続けなければ成り立たない商売のように思えてきます。私は村上春樹で同じことを思いました。人間不足感がなければ芸術に昇華することができなしのでしょうか?人はそれがなければ芸術などやらないものなのでしょうか? / ヒラノ ( 2001-12-03 11:37 ) 綾丸さま,「充電」という問題なのでしょうか? 違うような気が……。とりあえず,小学館,朝日新聞,講談社,角川書店などの大手がそろって彼女を捨てないと,どうしようもないな,という気はします。少なくとも,こんな本を出せる間は,ダメですね。 / 烏丸 ( 2001-11-27 02:07 ) 池田理代子は,よいと思ったことがないのでなんともいえませんが,たとえば初期からの萩尾望都ファンとしては,(異論が多いでしょうが)『トーマの心臓』以降の線のすさみは堪えがたいものがありました。手塚治虫はそう好きではありませんが,生涯を通して線にためらいがないのは,本当に凄いことだと思います。 / 烏丸 ( 2001-11-27 02:03 ) サイバラ、たしかに恨ミシュランのころのパワーがなくなって、笑えないですね。個人的には好きなので、ちょっと充電して欲しいです。 / 綾丸 ( 2001-11-26 19:38 ) 西原は最近,改めて攻めてみたいな,と思っておりました。が、それほど西原を読んだことがないにもかかわらず、烏丸さんのおっしゃることがわかるような気がします。ハァ。池田理代子よ、近年より昔の方がタッチが綺麗なのはなぜ? あの枯れたような線,味があるというより見苦しい。 / みなみ ( 2001-11-26 01:53 ) |
2001-11-19 お願い生ませて 『妊娠小説』 斎藤美奈子 / ちくま文庫 | |
【文学はこんなふうに読むものだ】 |
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カラスは逆に,本書で取り上げられている古今の「名作」を読んでないことに対する「ひけめ」を,「なーんだ,読んでなくても別によかったんだ」とリセットできました。この本そのものは面白かったけれど,「妊娠小説」は,カラスにはおよそ重要なジャンルではなさそうです(実際,読んだはずの本もたくさん扱われているのに,さっぱり内容が思い出せない。「山の音」とか「頬づえ」とか「風の歌」とか)。 / 烏丸 ( 2001-11-27 01:55 ) これ、大学の授業の課題本になってました。(私はその授業,取らなかったけど) いちいち爆笑した覚えがあります。この本を読み,『太陽の季節』や『舞姫』は読まねば,と思いつつ結局(やっぱり?)今に至るまで読んでいません。(汗) / みなみ ( 2001-11-26 01:57 ) |
2001-11-18 『日航ジャンボ機墜落 朝日新聞の24時』 朝日新聞社会部編 / 朝日文庫 | |
【しっかり生きろ 哲也 立派になれ】 |
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関西大地震,地下鉄サリン,テロなどなど,どこでどう死ぬかわからないこのご時世,まえもってきちんと遺書を書いておきたい気持ちもありますが,そんなものを書いてしまうと事件に巻き込まれたとき「予感がしたんでしょうか」とか言われそう。ううむ。 / 烏丸 ( 2001-11-20 01:33 ) 綾丸さま,いらっしゃいませ。そうですね,個々の人物は単に目先の業務を処理しているだけで,悪意はないのでしょうが……。ちなみに,一般に,集団となると,テレビ屋さんは新聞屋さんの上をいきますね。なにが上をいくかはともかく。もっとも最近はお役人さんも銀行屋さんも政治屋さんもこぞって無茶苦茶といえば無茶苦茶ですから,まぁマスコミだけを云々する必要もないんですが。 / 烏丸 ( 2001-11-20 01:32 ) ちなみに、あの事故以来、飛行機に乗ったとき、いざ墜落という瞬間、家族にどういうメッセージを残すだろうかと、そんなことを考えることがあります。 / 綾丸 ( 2001-11-19 19:09 ) 新聞記者の感覚には、どこか付いていけないものがあります。奥尻や神戸の地震の際にも、私はずいぶんイヤな話を聞きました。でもこれは官僚と同じで、職業感覚から生まれるものであり、一人一人は普通の人間だと思いたいです。 / 綾丸 ( 2001-11-19 19:07 ) |