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烏丸の「くるくる回転図書館 駅前店」

 
今後、新しい私評は、
  烏丸の「くるくる回転図書館 公園通り分館」
にてアップすることにしました。

ひまじんネットには大変お世話になりましたし、
楽しませていただきました。
その機能も昨今のブログに劣るとは思わないのですが、
残念なことに新しい書き込みがなされると、
古い書き込みのURLが少しずつずれていってしまいます。
最近も、せっかく見知らぬ方がコミック評にリンクを張っていただいたのに、
しばらくしてそれがずれてしまうということが起こってしまいました。

こちらはこのまま置いておきます。
よろしかったら新しいブログでまたお会いしましょう。
 

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2000-08-31 『らんぷの下』『茶箱広重』 一ノ関 圭 / 小学館(小学館文庫)
2000-08-30 『摩天楼のバーディー』(全6巻) 山下和美 / 集英社(Young you特別企画文庫)
2000-08-29 [非書評] Oの謎
2000-08-29 『怖い本<1>』 平山夢明 / 角川春樹事務所(ハルキ文庫)
2000-08-28 『童乱(タンキー)』(全6巻) 原作 荒井涼助,作画 石川優吾/集英社(ヤングジャンプコミックス)
2000-08-28 『REGGIE(レジー)』 GUY・JEANS 原作,ヒラマツ・ミノル 作画 / 講談社
2000-08-28 『占い師はお昼寝中』 倉知 淳 / 東京創元社(創元推理文庫)
2000-08-26 『世界のあやとりがわかる あたらしいあやとり』 野口 廣 / 土屋書店
2000-08-25 『新解さんの謎』 赤瀬川原平 / 文藝春秋社(文春文庫)
2000-08-25 『沈黙の艦隊』 かわぐちかいじ / 講談社(モーニングKC,講談社漫画文庫) 書評後半


2000-08-31 『らんぷの下』『茶箱広重』 一ノ関 圭 / 小学館(小学館文庫)


【二十九でこれだけの仕事です。実におしい…】(作中,美術商が青木繁の死を惜しんで曰く)

 この6,7月,一ノ関圭の代表作が文庫でも入手できるようになった。小学館文庫の『らんぷの下』『茶箱広重』の2冊である。

 実力派漫画家・一ノ関圭が登場したのは1975年。青木繁の存在に苦しむ売れない洋画家の苦悩を堂々たる筆致で描いた『らんぷの下』が第14回ビッグコミック賞を受賞。その後,黒田清輝率いる白馬会の裸体画モデルお百と,挫折して消えていった画家を描いた『裸のお百』をピークにいくつかの作品を発表するが,1986年の『ほっぺたの時間』を最後に漫画の新作はない。

 一ノ関圭作品の特徴は,第一に白土三平の影響を強く受けた骨太な表現力にある。そのダイナミックな筆致と確かなデッサン力は,漫画の歴史を俯瞰してもそう見受けられる水準でない。
 第ニに,『らんぷの下』『裸のお百』,さらに二代広重を描いた連載『茶箱広重』に見られる,江戸・明治期の画家の生活や風俗に対する資料の裏付け。江戸といえば『合葬』『百日紅』の杉浦日向子だが,一ノ関圭はさらに写実的な描線だけに,時代考証がさぞや大変だったろう。
 第三に,作品に登場する,しなやかな肉体と精神を併せ持つ,強い女の生き様。そしてその強さをもってしてもあがないきれぬ,時代と運命の壁。
 実際,ビッグゴールド誌に一挙100ページ掲載された『裸のお百』を見たときは,そのあまりの水準に鳥肌が立ったものだ。本作は切り抜いてカバーで覆い,20年経った今も大切に保存している。

 ではなぜそれほどの漫画家が,のちにペンを絶ってしまったのか。『らんぷの下』に寄せられた林望氏のエッセイ「三つの謎解き」に,思い当たることがあった。
 林望氏は,一ノ関圭の画力と「女」の描き方について,前者には東京芸大の油絵科の学生であったこと,後者には作者自身が女性であること指摘し,謎の解としている。だが,待て。それは逆に,一ノ関圭の漫画家としての限界を示すものではないか。デビュー時点であり余るデッサン力,表現力を持つということは無論大きな強みではあるが,同時に総合メディアである漫画において,最初から「かなりなんとか出来てしまう」ことでもある。また,林望氏は一ノ関圭が女性であることについて「なーんだ,そうだったのか。(中略)だから,これほど深いところまで血の通った『おんな』が描けたのだろう。」とする。これは一ノ関圭が,自分自身「女」であるという経験や資質のみから「女」を描いたと感じられる,ということではないか。
 それはすなわち,内なる何か不明解なものの出口として漫画を選んだのではないということである。また,その何かを描くために苦心惨憺するうちに,その主題がさらに深化し,あるいは変貌する,その過程を知らないということである。

 たとえば,ある日巧い歌手の真似をしたら素晴らしく歌えてしまった歌姫にとって,歌を歌わないことには先に進めない切実さはあるだろうか。歌を歌えなくなることへの恐怖はあるだろうか。
 もちろん,これは全くの想像に過ぎない。一ノ関圭がペンを置いたのには全く別の,明らかな理由があったのかもしれない。しかし……彼女がいくつかの作品で描いてみせた画家たちは,いずれも,自分が何を描くか,いかに描くかばかりに腐心し,最後まで,誰に何を伝えるかを考えない職人であった。それは画家としての1つの資質ではある。しかし,そういった画家がいつか絵を棄てられることは,また,一ノ関圭が描いてみせた通りなのである。

先頭 表紙

この人はねー,ペンはうまいんですよ。しかし,ねー。 / 烏丸 ( 2000-09-03 00:05 )
あ〜、やっと見つけました。両方ともありましたぜ。ふ〜、暑かった。 / ぽた公 ( 2000-09-02 22:29 )
はいはい,「金松堂」でございました。「北」「てんや」も確認しました。ちなみに「金松堂」はB1が文庫コーナーで計3F分でありました。 / 烏丸 ( 2000-09-01 22:23 )
一ツ木通り沿いの2階建ての本屋でございます。隣が天丼「てんや」。その向かいの麻雀「北」に時折出没しております。黄色い看板です。「ぺー」ではなく、「きた」です。そこで食べる冷やし納豆うどんは格別です。橋場という店からの出前なのですが、橋場で食ってもうまくないのに、出前だとうまいのです。 / ぽた公 ( 2000-09-01 19:12 )
それはウルトラマンの背中のほうの本屋(1Fのみ)だったかしらん? / 烏丸 ( 2000-09-01 17:24 )
「金松堂書店」でございましたっけ? / ぽた公 ( 2000-09-01 14:03 )
それは残念。円通寺坂下って右の書店2Fには『らんぷの下』,今日もありましたのに。 / 烏丸 ( 2000-09-01 13:32 )
売ってなかったっぴ〜。悲しいっぴ〜。 / ぽた公 ( 2000-09-01 10:25 )

2000-08-30 『摩天楼のバーディー』(全6巻) 山下和美 / 集英社(Young you特別企画文庫)


【老いてなお,否,老いてこそ】

 少し前に文庫化が完了した『摩天楼のバーディー』(全6巻)。作者は『天才柳沢教授の生活』の山下和美で,こちら(バーディー)もなかなか面白い。
 古いアパートメントの最上階に住む「なんでも屋」のトキオ。長髪,タトゥー,細く鋭い目で危険な男にしか見えない彼が実は……という設定で,彼の仕事がらみでさまざまな事件が起こり,それが解決するまでの悲劇,喜劇を描く読み切り型連載。

 全体のストーリーはそのアパートメントをめぐるトキオの成長譚,恋愛譚にもなっているのだが,実のところ主人公以上に,いくつかの事件に登場する老人たちの心の問題のほうが生々しい。なにしろ事故で家族すべてを失い,今さらに記憶を混濁させた独居老人,孫にきたないと言われてしまったもと女優,そんな人々が次から次へ,しかも実に印象的に登場するのである。

 2巻以降ギャグ漫画であることから足を洗ってしまった『柳沢教授』でも「引退」や「老い」はたびたびメインテーマとして取り上げられており(モモを犬にやる先輩教授の老いっぷりはことにすさまじい),この作者が老いというテーマについて非常に強いアンテナを持つこと,またそれを十分描けるだけの筆力があることをうかがわせる。それも単に老人を引退者としていたわる話でなく,あるときは厳しく突き放し,あるときは描かれる対象が老人であることを忘れる,といった塩梅なのである。悲惨な老い,栄光の老い,ただ延長線上にある老い。老いへの抵抗,老いへの誘い,老いへの無頓着。
 人は誰しも老いる。当たり前のことなのだが,意外と少年誌,青年誌,女性誌いずれでも,老人を老人としてきちんと描ける作家は多くない(老婆を描いて抜群なのは高橋留美子だが,高橋の老婆は絵柄だけ,の場合も少なくない)。

 山下和美には,ありきたりの恋愛モノより,とりあえずこの「老い」というテーマを今後とも突き詰めていってほしい。また,このように老人を正面から描くことは,今後のコミックの1つの大きな潮流となるような予感もしないではない(たとえば老人の生計,恋愛,結婚,離婚,セックスなど)。
 なにしろ,マンガの描き手も読み手も,そこらの元気のよいおにいちゃんもおねいちゃんも,よほどの疫病の流行や戦争でもない限り,たいていはこれからただどんどん年を取っていくのだから。

先頭 表紙

烏丸は,最近のスーパーマン化しちゃった教授その人より,周辺の「老嬢」「老教授」たちのほうが好きざんす。弘兼憲史は面白いざんすが(実際,本棚1段分以上持ってるざんす),あの方,ときどきズルというか,一番キツいところをパスしちゃうのが。 / 烏丸 ( 2000-08-30 15:23 )
柳沢教授、けっしてギャグだけでなく、教育問題についても、ものすごくするどい突っ込みを入れています。一時期大学職員でもあった口車、大学の裏側を見ていますので、「をを、よくここまでするどく突っ込むものだ。」と感心する瞬間があります。あと老いを追いかけ始めた漫画家が、弘兼憲史ですね。 / 口車大王 ( 2000-08-30 14:01 )

2000-08-29 [非書評] Oの謎


【夏休みの感想文特別支援編】

 20世紀最後の夏休みも残すことほんの数日,宿題の自由研究,図画工作,感想文のでっち上げに追われる小・中・高校生の親御さんも少なくないことだろう。ここではそんなお父さんお母さんのため,1時間で仕上げられる感想文の便利な素材,O・ヘンリーをご紹介しよう。

 まず,作者の経歴から。
 O.Henry(1862〜1910),アメリカの短編作家。本名はWilliam Sydney Porter。10代半ばで学校を退学,さまざまな職に就くが,オースティンの銀行勤務時に公金横領の罪で投獄され,獄中で執筆活動を始めた。出獄後はニューヨークに移り住み,「最後の一葉」「賢者の贈り物」など,13冊の短篇集,272の作品を発表した。イギリスのSaki(本名はHector Hugh Munro)とともに短編の名手として世界的に有名となったが,私生活は幸福とはいえず,高い評価を得たのも,死後,全集が刊行されてからだった。

 続いては,新潮文庫『O・ヘンリ短編集』(大久保康雄訳,全3巻)から何か適当な短編を読んでそのあらすじを書こう。「最後の一葉」「賢者の贈り物」の2作は有名に過ぎるので,できれば避けたい。新潮文庫のこの3冊は,必ずしも名訳とも思えないが,読みにくいというほどのこともないし,なにより廉価でかつ入手しやすい。
 なお,インターネットにアクセスできるなら,原文もあちこちで手に入る。英語の原文を添えれば,それだけでポイントアップ間違いなしだろう。

 さて,これだけではあまりにも安易なので,最後に以下のようなことを書き加えておこう。

「ところで,このO・ヘンリーの『O』が,なんらかのファーストネームを略したイニシャルではないのをご存知だろうか。つまり,この『O』はオニールでもオブライアンでもなく,全くの記号なのである。それは,作品だけを見てほしい,という作者のプロ意識の現れだったのだろうか,それとも……」

先頭 表紙

んでは負けじと,小川ローザの「オー!モーレツ」 ……ちょと待て。本ですらないぞ。 / 烏丸 ( 2000-08-30 15:49 )
そこまでいくなら、遠慮した「おー...さわ悠里のゆうゆうワイド」も出しちゃえ! / こすもぽたりん ( 2000-08-30 15:40 )
それを出すくらいなら「平凡パンチOh!」でせう。 / 烏丸 ( 2000-08-30 15:25 )
ジャンポール・ベルモントの映画にも、「Oh!」というのがあったんよ。昔の話だけど。 / mishika ( 2000-08-30 12:31 )
そちら方面にも,引っぱたかないほうが……。 / 烏丸 ( 2000-08-29 17:41 )
おー...嬢のものがたり… / こすもぽたりん ( 2000-08-29 17:40 )
小松左京に「物体O」という短編がありますが,そこまでは引っ張らないほうがよいと思います。 > お父さまお母さま方 / 烏丸 ( 2000-08-29 17:31 )
おー... / こすもぽたりん ( 2000-08-29 16:02 )

2000-08-29 『怖い本<1>』 平山夢明 / 角川春樹事務所(ハルキ文庫)


【ああ,これは人間じゃないな】

 続けて,怖い本を1冊ご紹介。
 ハルキ文庫『怖い本』シリーズは,いわゆる「知り合いの誰それが,六本木のマンションに住んでいたんだけど,実はそこは……」の類を丁寧にまとめたもの。1巻につき全50話。

 トラックにつぶされた幼女の首,自殺名所の管理人バイト,換気扇から覗く目,廊下にうずくまる両肩が抜け頭の欠けた男,コンビニの窓ガラスを埋める血の気のない顔,事故車に相次ぐトラブル……。

 よくある怪談とわかっていながら,文章の淡白さからか,かなり怖い。部屋の空気がすうっと低くなる。しまった他の本を選ぶのだった,と後悔しつつ,つい手をとめることなく読み進んだのだが,困ったことにそれがうっかり呼んでしまったらしい。
 これ以上は,書けない。

先頭 表紙

2000-08-28 『童乱(タンキー)』(全6巻) 原作 荒井涼助,作画 石川優吾/集英社(ヤングジャンプコミックス)


【そして神戸】

 過日,伊豆諸島の神津島が大きな地震で被害を受けた折り,家人が珈琲を挽く手を止め,「そういえば,あなたが以前おっしゃった通りになりましたわね」と言う。「己が何かそのようなことを言ったか」と問い質すと,神戸の大地震のとき,あの地は呼び名の通り神の戸であるから,神が出入りするとき何か大きなことが起きるのだと説いたと言う。
 そのような不遜なことを口にしただろうか。口にしたとしても,それはカルト教団の誰彼がそう言ったとかいう類の話ではなかったかと反駁したが,家人の目は磁器のように青いままだった。

 オカルトに与するのは本意ではないが,それにしても,大震災,酒鬼薔薇事件と大きな災害,異様な事件が続くと,「神戸には何かあるのではないか」と考えるのも無理からぬ面がある。出入りしている掲示板でも,『新耳袋』における「くだん」の話題で兵庫が登場している。あたかもこの神戸における「あらわれ」を予見するかのようなコミックが本棚にたまたま見つかったので,ここでご報告しよう。荒井涼助原作,石川優吾作画の『童乱(タンキー)』である(「乱」の字は,正しくは左が「舌」でなく「占」)。

 タンキーというのは,マレーシア,シンガポール,台湾などにいる一種のまじない師(シャーマン)で,中国系の神を自らに「おろし」,それによって様々な力を発揮する。
 1990年からおよそ3年間にわたって描かれたこの作品は見習いタンキーの少年を主人公にしたホラーアクションで,『春ウララ』という呑気な青春コメディを描いていた石川優吾が思いがけずこの方面にも大変な画力があることを示した逸品。とくに,細かく描き込まれた蟲毒の蟲たちや斉天大聖が宙に浮くシーンの迫力は圧巻。

 さて,この『童乱(タンキー)』,第一話はシンガポールを舞台とした読み切りで,第二話以降は日本に舞台を移すばかりか登場人物や設定が少々変わってしまうのだが,その第二話に,神戸のマンションがたまたま龍の地脈の上に建てられて龍を封印,それが主人公たちの活躍で解き放たれてマンションが崩壊し,「これから騒がしくなりそう」と言う話がある。龍神を「おろし」たこの少年の名が「淳」……。

*……作品名などの確認のため,インターネットで石川優吾氏に関するサイトを検索したところ,近作『よいこ』についてのインタビューで酒鬼薔薇事件が話題にのぼっており,偶然とはいえ往生した。

先頭 表紙

石森章太郎は,ヤフーとか幻魔とか,ときどき「描ききれない」ものに挑戦してしまいますからねえ。挑戦できない作家よりはいいんですが,その分,未完成が多くなる。烏丸は「開放血管系作家」と分類しております(E.A.Poeなんかはその逆の「閉鎖血管系」で,短編1つみても,もう「いぢりよう」がない感じ)。 / 烏丸 ( 2000-08-29 11:56 )
「くだん」は石森章太郎が漫画にしましたねえ。首から上を描いちゃいましたが。あれはやはり、首から上は描いてはいけないのではないかと。 / こすもぽたりん ( 2000-08-29 10:12 )

2000-08-28 『REGGIE(レジー)』 GUY・JEANS 原作,ヒラマツ・ミノル 作画 / 講談社


【もっと胸を張れ!】

 ペナントレースも大詰めだが,セ・リーグの優勝の行方にはもとより興味がない。他チームのレギュラーを金で掻き集めた結果にいかなるアイデンティティを見いだせ,というのか。残る興味は個人タイトルだが,それだってこうまでチームバランスが乱れた後では公正さに疑問が残る。

 ところで以前から気になって仕方ないのだが,リリーフピッチャーなら3勝5セーブ程度でも「守護神」と称え奉るマスコミ,なんとかならんか。あるいはホームランを30本,40本打つからといって,その選手を無条件にホームランバッターと呼んでいいものか。否。
 ホームランバッターたる者,ジャストミートしたなら,間違ってもファーストに向かって慌ただしく走り出したりしてはいけない。それが最低条件だ。
 たとえば,ロッテで実働11年,通産283本のホームランをかっ飛ばしたレロン・リー。彼のバックスクリーンに叩き込むホームランをご記憶だろうか。
 ピッチャーの指からボールが離れる。バットが始動,ヘビーな体重がバットにかぶさるようにぐんと移動する。
 ぶ。ごん。
 彼は走らない。なぜなら,自分のバットがその角度,そのタイミングでボールをとらえたなら,スタンドに届かないはずはないのだ。しかも打球の方向はセンター。だから,もう,バッターボックスでの彼の仕事は終わっている。彼はボタンもちぎれよとばかりに胸を張る。それが許されるだけの仕事をなしとげたのだから。後は仕上げとしてゆっくりとバットを置き,ただ声援を受けるためだけにダイヤモンドを一周する。
 これが,これこそが,ホームランバッターではないか。日本人なら,たとえば田淵幸一。たとえば門田博光。田代富雄。現役では近鉄の中村紀洋。
 ピッチャーだって,実はそうだ。単に味方が相手より多く点を取って勝ち投手になること,それを1シーズンに10回か20回してのけること。球場に何度か足を運べば,そんなことは本来どうでもよいことだとすぐ思い知るはずだ。この烏丸が日本で最後に見た野茂は,フォアボールを連発,10点近く取られたが,それでも彼はエースであり,観客の誰もが彼の完投を疑わない,そんな気配があったものだ。

 そういった,ホームランやピッチングの軌跡をきちんと描くマンガ,もっと理屈っぽく言えば,スポーツ観戦の本当の楽しみが贔屓チームの勝ち負けなどではなく鍛えられた選手同士の戦いの躍動感をその瞬間瞬間に味わうことにある,そんな視点で描かれたマンガは,意外と少ない。

 『REGGIE』に描かれた選手たちは,その意味では無類に素晴らしい。ピッチャーから投じられた球は空気を裂き,バッターのスイングはとことん熱い。だから,ジャストミートした球は遠く,どこまでも飛んでいけるのだ。
 原作者の名前はガイジンをもじったもの,だからガイジンなのかもしれないし,日本人なのかもしれない。いずれにしても,『REGGIE』では,スポーツニュースで切り取られたプロ野球の「結果」に執着することへのアンチテーゼが示される。日米の野球,文化の違い,ちまちまと管理された野球の矮小さ,そういった細かい問題が順繰りに描かれていく。
 しかし,巻が進むにつれてそういった問題提起すらどんどん削ぎ落とされ,単行本の12冊目には,本当に強い奴だけが残る。舞台は日本のペナントレースだが,日本も大リーグもなく,もはや「打つか打たれるか」だけ。結果は明らかだ。キン○マの縮み上がったほうの負け。

 とか言いながら,この烏丸,ピッチャー溝口と平山監督夫人のエピソードがお気に入りなんだけどね。

先頭 表紙

過去のほうもかなり埋めました。今後,原則画像ありでいきます(ただ……書評書き終わってすぐゴミ箱直行もあるんですよね)。 / 烏丸 ( 2000-08-30 20:21 )
おおっ、いつの間にか画像が! / こすもぽたりん ( 2000-08-30 18:19 )

2000-08-28 『占い師はお昼寝中』 倉知 淳 / 東京創元社(創元推理文庫)

【コバルト・ブルーなわたし】

 こすもぽたりん氏の「神田マスカメ書店」で光原百合『時計を忘れて森へいこう』の書評をご覧になった方はおおよそ見当もついておられると思うが,「日常の謎」というのは,実はJ-POPならぬ最近のJミステリの専門用語の1つである。具体的には北村薫『空飛ぶ馬』『夜の蝉』をその嚆矢とし,紺の制服とタイトなソックスの似合ううら若き乙女が,きちんと毎日大学や会社に通う道すがら旅すがら,たまたま出遭ったちょっとした事件の裏に,やはりちょっとした,しかし色濃く苦い人間の真実が隠されていることを知る。設定の都合から自然と連作短編が多く,乙女というからには最近の純文学のように男と会うたび不機嫌な顔してパンツ脱いだりもしない。

 『占い師はお昼寝中』も典型的な「日常の謎」タイプで,「ミステリ連作集」とは銘打たれているものの,死体も連続殺人鬼も出てこない。語り手の美衣子は占い師・辰寅叔父のところで巫女役を勤め,なまけものの叔父がいざ占いとなると驚くべき推理力を発揮するのに目を見張る。
 「なあんだ,さわやかそうでよいじゃない」,はいその通り。そういうのが読みたい方はご自由にどうぞ。ではなぜこの烏丸,こうまで苛立つのか。
 占いを求めてきた客の持ち込む謎がいずれもトタン屋根のように薄っぺらで,謎を解くことがためらわれるほど人間の業が薄く漂う『空飛ぶ馬』『夜の蝉』に比ぶべきもないせいか。謎を解くために動因される人間洞察に深い滋味や薀蓄がまるで感じられないせいか。そもそもこの辰寅叔父とやら,夏は汗まみれ,冬は氷が張る「霊感占い所」で昼寝してばかりいる。不自然である。一般に怠け者こそそういう環境をいやがるものだ。また,いくら老朽ビルの3階とはいえ,渋谷道玄坂に部屋を借り,姪のバイト料と税金を払うためには月あたりいくら見料が必要か。……などという問題でもない。中高生向け連載小説やコバルト文庫ならそのくらいの矛盾は笑って許せる。あっ。そうか。そういうことなのだ。

 思うに親魏倭王卑弥呼の御世より,この手のモノは集英社コバルト文庫の分担と班田収授法に定められていた。新井素子が星新一引っさげて(ちょっと違うか)颯爽と登場したとき,日本中のSFファンは万歳三唱してSF界の新しい才媛に酔ったが,あれはコバルト文庫だから納得できる文体,ストーリーで,断じて創元推理文庫向けではなかったではないか。大原まり子のミーカはミーカだって,ハヤカワ文庫向けの顔とは明らかに別だったではないか。

 了見が狭い,と人は言うかもしれない。しかし,狭いからこそ得られる信頼というものがある。決してコバルト文庫を軽んじているわけではないのだ。コバルト文庫はその方面の権威だし,創元推理文庫はこの道,青木文庫はあの道の権威だったということを言っているのである。
 「日常の謎」のスレンダーな乙女たちは,すました顔してそこのところをなし崩しにしてしまった。こうなった以上,もはやどうしようもない。せめて,角川がスニーカー文庫を用意したように,東京創元社も「日常の謎」専用の箱を用意してほしい。「創元推理文庫NJ」とか。そうでないと,またいつ,うっかりこんなものを買ってしまうかと。

 えっ。それは違う? いまや,創元推理文庫の本筋はお軽い「日常の謎」のほうであって,ラインナップにそうでないものが残っていることのほうが問題? 装丁がヤオイしてなくて買いやすいからコバルト文庫より魅力? そ,そんな馬鹿な。だって創元といえば。あっ,これも。こ,これも。ああっ,これもこれもこれもこれも。

先頭 表紙

ああっ,1000ヒットを見逃してしまいました。ところで,タズラさんの日記はすると「野菜おいしい日記」? / かまぼこはととか烏丸 ( 2000-08-28 15:23 )
ええ、「趣味の園芸」の別冊でございます。「やおい」は「野菜おいしい!」の別冊でしたかね? あ、ちょうど1,000ヒットおめでとうございます。 / こすもぽたりん ( 2000-08-28 14:34 )
やおいですか。みなさん、ほんとによく勉強してらっしゃる。すごい。 / mishika ( 2000-08-28 14:17 )
それ,野菜の本かなにかですか。と目で笑う。 / 烏丸 ( 2000-08-28 13:25 )
それよりも何よりも「プチトマト」系の本は恥ずかしいですが。いや、買っているというわけではありません。買っていません、本当に。 / こすもぽたりん ( 2000-08-28 13:05 )
お耽美の棚の前と,黒い背表紙の文庫本の棚の前と,どっちが恥ずかしいでしょうね。 / 烏丸 ( 2000-08-28 13:04 )
「テレビ消灯時間@」を入手しました。ようやく「産声が『ねぇねぇ社長さん』だったという噂がある」と言われている人が誰だかわかりました。ああ、すっきりした。 / こすもぽたりん ( 2000-08-28 12:14 )
拙文にフォロー頂戴しまして、まことにありがとうございます。私昨日、某書店をふらふらしておりましたところ、「お耽美」の棚に迷い込んでしまい、たいへん恥ずかしかったです。こそこそと逃げましたです。 / こすもぽたりん ( 2000-08-28 12:06 )

2000-08-26 『世界のあやとりがわかる あたらしいあやとり』 野口 廣 / 土屋書店

【午後のあやとり】

 「ごだんばしごは,どうするのでしたっけ」
 母親に宛てた手紙を記すペンを止め,うっすら遠い目をして家人が言う。ごだんばしご?
 「こうして……こう?」
 その細い指が見えぬ糸を操るのを見て,ようやくそれが「あやとり」の五段梯子を意味するものだと己は納得する。遠い子供時分,体の弱かった己はグラウンドでの遊びに誘ってもらえず,教室の隅のほうで女の子たちとあやとり,おはじき,折り紙に興じたものだった。目をつむって一人あやとりをやって見せる己への賛嘆の声。おかっぱ頭の,あの聡明な少女は何といったろうか。その名と一緒に,四段,五段梯子の作り方も遠く思い出せず,ただ小さく顔を寄せた放課後のチャイムが……。

 「ごだんばしごが,思い出せない。思い出せないともう,今日は何もできないような気がする」
 そんな己の想いを見透かしたかのように,家人はきっぱり立ち上がり,共に書店に行きたいとミュールとパラソルの用意をする。
 散歩がてらの書店詣でも悪くない,初夏の台風一過,秋のように空の高い休日の午後である。

 今どき,あやとりの本など店頭にあるものだろうか。そう案ずる間もなく,若やいだ銀杏並木の書店,入って左手前の趣味の棚には折り紙や金魚の飼育法と並んであやとりの本が何冊かあった。いずれも手順を図式化し,番号を付してそれぞれの形を導くような造りだが,その導き方に少しずつ癖がある。二段梯子や熊手など,覚えのある簡単な手順を見比べ見比べして,この本がよさそうと得心し,家人はようやく白い歯を薄く見せて笑う。

 野口廣編著『世界のあやとりがわかる あたらしいあやとり』は,「インディアンからイヌイットまで」と傍題にあるように,日本のあやとりのみならず,イヌイット,ナバホ・インディアン,ハワイ,オーストラリア・ニュージーランドなど,世界各地の手法も加えて紹介されている。オーソドックスな「どうぐあれこれ」「いろいろなたてもの」「むしとどうぶつ」だけでなく,人を驚かす「びっくりあやとり」「れんぞくあやとり」「ふたりであそぶ」など,いくつかの項目に分け,八十数種類のあやとりが紹介されている。難度も「やさしい」ものから「ママてつだって」まで,少女の顔を模した三段階のマーク入りだ。

 内容のみならず,巻末の著者略歴がすこぶる楽しい。
 「1925年東京生まれ。理学博士。東北大学理学部数学科卒業後,ミシガン大学に留学。イリノイ大学客員教授,早稲田大学理工学部教授を経て,現在同学名誉教授。」まではともかく,「日本あやとり協会世話人を経て,現在国際あやとり協会名誉編集員。」が何とも言えぬ妙味を醸し出す。国際あやとり協会(ISFA)の本部は,アメリカにあるという。
 また本書には,「すぐにあそべるひも」も添えられている。すべりのよさそうな編みひもで,渇いた指にもよく馴染みそうだ。

 「またいつか,本屋さんに連れて行ってくださいましね」
 帰路,前を向いたままそう言う家人の白い頬に,パラソルのレースを透かした陽光が踊る。数歩遅れて追いながら,あのおかっぱ頭の少女の名が偶々家人の名と同じであることを唐突に思い出し,己はわけもなく動揺する。
 少女はその数年後,夏の海で死んだのであった。

先頭 表紙

あ、ごめん。食べちゃった。 / ぽた ( 2000-08-29 14:35 )
おや,手足が,ひとりぶん,足りない。 / 烏丸 ( 2000-08-29 14:04 )
なるほど。で、5つに切断して、時折並べ替えて楽しむとか。 / こすもぽたりん ( 2000-08-29 10:09 )
というわけで人様にお見せするのはアレですので,隠し妻ということに。 / 烏丸 ( 2000-08-28 15:25 )
奥様、相変わらずお美しくていらっしゃいますね。うらやましい。 / こすもぽたりん ( 2000-08-26 11:24 )

2000-08-25 『新解さんの謎』 赤瀬川原平 / 文藝春秋社(文春文庫)


【まれにかなえられて歓喜するいけない奴】

 三省堂の「新明解国語辞典」は辞書のくせに妙な自己主張があってどこかヘン! という,それだけといえばそれだけだが,奇妙といえば相当奇妙な事例を延々と紹介して読み手をだんだんナナメにネジマゲてしまう本。
 たとえば冒頭,作者のところに深夜電話をかけてきた知人の女性が訴える項目が,

   れんあい【恋愛】特定の異性に特別の愛情をいだいて,二人だけで一緒に居たい,出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら,それが,常にはかなえられないで,ひどく心を苦しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態

 「できるなら〜」「まれに〜」のあたりが,どことなく,否,かなりおかしい。ほかにも,「こくぞく【国賊】体制に対する叛乱を企てたり国家の大方針と反対したりする,いけない奴」「いえで【家出】帰らないつもりで自分の家をそっと出て,どこかへ行ってしまうこと」といった調子で,作者とその女性と読み手はどんどん新明解のページをめくっていく。
 項目語の用例もなかなか絶妙で,

   すなわち → 「玄関わきで草をむしっていたのが─西郷隆盛であった」

   たまゆら → 「春がきたら治るだろうと信じているから嬉しい。治らなかったらどうするか,そこまでは考えていない。考えないことによって女は─の平和を得ている」

等々の事例が次々と発見される。辞書にこのような過剰なものを詰め込んでしまう精神とはいったい何なのか。

 この本は単行本が発売され,話題になった頃に書店でたまたま手に取り,立ち読みをし始めるとあまりの面白さにもうページをめくる手が止まらない。
 これはたまらんと1冊買い求め,帰路の電車で読み進み読み返し,拙宅に走り帰って家人に「見ろ見ろこんなものが」と声を裏返したところ,大島紬の家人はいつものように三つ指ついて私を迎え,慌てず騒がず背後の本棚から赤い辞書を取り出し,「今さら何を騒ぎましょう。あれこれ注文のうるさいあなたと言葉をかわすのに用いてまいりましたのは,もう十何年も前からこの新明解第三版」。

先頭 表紙

「は、神であります」ってぇのでもよござんすね、烏丸元子爵の御令息様。 / こすもぽたりん ( 2000-08-26 11:23 )
たまに匣から出して「あーっはっはっは。よしおまえはサイと呼んでやろう,サイだ!」……いや,そ,そんなことは(汗)。 / きょーサイ,烏丸 ( 2000-08-25 21:47 )
『ほう』というわけですね。 / こすもぽたりん ( 2000-08-25 18:42 )
う,麗し。どっひゃあ。これはますます匣の中にぴったりしまっておくしか。 / 烏丸 ( 2000-08-25 18:27 )
おお、麗しの奥様、久々のご登場でございますね。 / こすもぽたりん ( 2000-08-25 17:06 )

2000-08-25 『沈黙の艦隊』 かわぐちかいじ / 講談社(モーニングKC,講談社漫画文庫) 書評後半


【全発射管,前部扉開け!】

 続けよう。
 最初に来る魚雷はおとりで,慌てて避けたら次の魚雷が! とか(もちろんベテランサブマリナーたちの読み合いが凄いのである),一発目は通常魚雷で,それを避けたらホーミングが! といった二段作戦は,実は35年ほど前に少年サンデーに連載された小沢さとる『サブマリン707』ですでに描かれている。
 北極海の氷山下の激闘,海底の泥にとらわれた艦が敵の攻撃の爆圧で脱出,敵味方が深潜度を競う,米軍の最新鋭艦を強奪して世界を制圧しようとする話まである。偶然だろうが全巻を通して登場する女性が艦長の妻1人というのも,『沈黙の艦隊』と同じだ。
 一方,潜水艦ではないが,ちばてつや『紫電改のタカ』には,兄弟の操るタイガー・モスキトン(ムスタング)2機が交互に回り込んで主人公を翻弄する,というシーンがある。やまととシーウルフ級の戦闘に結果までそっくりだ。

 「潜水艦を描いたマンガで戦闘シーンが似るのは当然。『沈黙の艦隊』のオリジナリティは,核や国連をテーマにした政治性にこそある」と言う方もおられるだろう。
 こちらにも実は元ネタがある。御厨さとみ『ノーラの箱船』というSF中編(1977年,ビッグコミック・オリジナル連載。単行本は奇想天外社,朝日ソノラマから)がそれだ。主人公ノーラの率いるチームがアメリカ海軍の最新鋭巨大空母をシージャック。その目的は,その空母を国連軍に編入し,核の威力によって恒久的な平和を実現することだった……。空母と潜水艦が違うだけで,『沈黙の艦隊』そのものである。
 つまり,「海,核,国連軍」すら,『沈黙の艦隊』のオリジナルではない,ということだ。

 ただし,このような流用があるからといって,『沈黙の艦隊』の魅力が減ずるわけではない。
 僕は『沈黙の艦隊』に原作者のクレジットがないことを常々不思議に思っている。かわぐちかいじの他の作品を読む限り,彼にこれだけの作品を構築できる力があるとは思えないからだ。『沈黙』以後モーニングに連載された『アララギ特急』や『瑠璃の波風 沈黙の艦隊―海江田四郎青春譜』などを見ただけで明らかだろう。
 これは勝手な推測だが,『沈黙の艦隊』には軍事や外交に相当詳しい原作ブレーンがいたのだが,その中心人物は現役の自衛官ないし外交官で,自らの存在を明らかにできなかったのではないか。逆に言えば,『沈黙の艦隊』にはそのくらい重厚な「現場意識」がこもっている。とても一人の空想で描けるレベルのものではない。
 いずれにせよ,戦闘パターンや政治的設定,さらには戦艦の図版等が既存の作品,写真集と似たものであったとしても,ソビエト連邦崩壊以前にこれだけ冷戦構造や日米安保の裏(とくにアメリカの日本に対する傲慢さ)を描き切ったフィクションはそうざらにはない。

 軍備,とくに核について否定的と言いながら,戦闘シーンをカッコよいなどと書くこともある。さりとてミリタリーファッションと軍服の区別がちゃんとつくとは言い難い。そんな烏丸でも,たまには国を守るためになすべきこと,してはならないことについては考える。アメリカによる事実上の支配について考える。
 『沈黙の艦隊』は,そんな,世界の中の「情けない日本」を再考するきっかけとなる,恰好のテキストの1つだと思う。

 ところで。
 アニメ,コミックの世界は,15年の歳月を経て,2つの巨大な「ヤマト」「やまと」を得た。次の大和は,はたしていつ,どこに浮上するのだろうか。
 ズズズ,グワアァァァ! 「ビッグバン証券 大和!!」……ち,違うって。

先頭 表紙

707は全巻(プラスのちの読み切りも)そろっているのですが,古いほうの「青6」が手に入らない。 / 烏丸 ( 2000-08-28 15:26 )
サブマリン707?実は、知っていたりするのであった。 / mishika ( 2000-08-28 14:18 )
ファイナルカウントダウン(だっけ)を思い出したのは、口車だけであらうか。同じミッドウェー海戦だし。 / 口車大王 ( 2000-08-27 21:24 )
あっ,どもどもお久しぶりです。「ジパング」はもちろん読んでおりますよお。評価はまだ先ですが。 / 烏丸 ( 2000-08-25 12:53 )
「ジパング」も始まりましたよ。 / おひさしぶりのmishika ( 2000-08-25 12:30 )

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